現在でも熱狂的なファンの多い、伝説の女優・マレーネ・ディートリッヒ。
彼女の魅力は、その退廃的なルックスや抜群のファッションセンス、ハスキーでセクシーな歌声などたくさんありますが、何と言っても有名なのはその脚です。
初出演した映画で見せた脚線美は、彼女を一躍スターダムに押し上げ、以後代名詞ともなりました。膝や筋の目立たないすらりと伸びた脚は、今見ても充分どころか、現代女性でもなかなかお目にかかれない美しさです。
また、片方100万ドル、両方で200万ドル、日本円にして約3億円という莫大な保険がかけられていたという話はクイズ番組の問題にもなったことがあるためご存知の方も多いでしょう。
体のパーツに保険をかけた事例
体のパーツに保険をかけていたのはディートリッヒだけではありません。
同時代のスターで言えば独特な歩き方がトレードマークの喜劇王、チャールズ・チャップリンやピンナップガールから女優に転身したベティ・グレイブルなども、脚やウエストを補償の対象にしていたそうです。
現代でも女優や歌手、スポーツ選手といった「セレブ」層が体のあちこちにかけた保険の金額が話題になることがありますよね。
若い女性の間でカリスマ的人気を誇る女性歌手の脚に4000万ドル(約48億円)、サッカー選手の両脚に所属クラブが9000万ポンド(日本円で約159億円)など、ニュースで見たことはあるのではないでしょうか。
歌手なら歌声、ギタリストなら両手、これらは商売道具なのでわからなくもないのですが、変わったところでは髪の毛や舌、精子にまでかけたセレブもいるそうです。
バストにも保険がかけれます
もちろんバストも例外ではありません。
ディートリッヒから少々時代を下ると、ソフィア・ローレンがあの見事なバストにかけていたという説があります。
およそ「危険」とされるものであれば、掛けられない保険はないと言われるイギリスの保険会社ロイズが請け負ったそうですが、社員が定期的に形や色、状態など、バストのチェックを行っていたとか。
役得とも言える話ですね。
また、バスト自慢で知られる女優やモデルにもめずらしくはないようです。
日本でも巨乳アイドルの所属事務所が1億円の保険をかけたことで話題になったことがあります。
しかし、気になるのは「バストの保険は一般人でもかけられるの?」ということ。
どうなったら補償が受けられるのか、保険金はどのように設定するのか…なんて、聞いたこともないですよね。
日本ではバストに保険がかけられない
結論から言うと、「日本では無理」。
国内の保険会社では特定のパーツにかける保険は商品として認可されていないからです。
類似のものとしてはケガをして医療機関で治療を受けた時に支払われる障害保険。
体のどの部位でも対象となるタイプなら、「脚やバストにかけている」と言えなくもないでしょう。
実際、日本の芸能人やモデルがかけているとされるパーツ保険のほとんどは障害保険であると言われています。
保険ブローカーを通じて海外の保険会社に依頼すると言う方法もありますが、セレブたちのように宣伝効果が期待できない一般人が申し込んでもまず相手にしてもらえないでしょう。
ガン保険はバストの保険になる?
もう一つ、バストに限って言えばちょっと強引ですが「がん保険」もありますよね。
がんと診断されたら一時金が支払われたり医療費がカバーしてもらえたり…再建手術の費用も補償に含まれているものもあります。
もちろん使わずにすめばそれにこしたことはありませんが、がん保険に入っている人はどこまでが対象となるのか確認しておきましょう。
ちなみに、非浸潤性の乳がんはがん保険の適用外となっている商品もあります。
これは上皮内新生物をがんとはみなさないためで、乳管内に留まっているものも含むケースが一般的だからです。
こちらは意外に知らない人が多いので、この機会にぜひチェックしておいてください。